東西南北

2006年1月28日(土)

 サンパウロ市ジャルジン区オスカル・フレイレ通りとカサブランカ通りの角にある高級レストラン・ビストロットは、店主が死亡したため閉鎖し一年になる。同所へ二十一日、ホームレス十人が浸入し住み着いた。ホームレスは、この近辺でダンボール箱を回収して生活する人たちである。隣人は警察と市役所を呼んで、強請退去を依頼した。死亡した店主の親族を探したが見当たらず、強請退去は面倒な手続きを要するらしい。
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 リオ市のメトロポリタン教会に事務所を置くNGOカリタスへ二十六日早朝、泥棒が入り現金一万レアルを持ち去った。現金は、同NGOで社会福祉活動に従事する女子青年たちの給料であった。同教会は十二月、祭壇にあった銀製の燭台二個を盗まれたばかりである。前日朝、子供二人が回収したダンボールの売り込みに来たとき、現金があるのを確かめたようだ。同教会には警備員もいるが、盗難に気付かなかったという。
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 亞国境近くの南大河州サンボルジャ市のガルショ署で二十五日、市民四十人が警察署へつめかけ、火を放って焼き討ちをした。署内にあったコンピューターやテレビ、家具、バイクが火に包まれ破損した。同署は四人勤務だが事件当時、当番が一人いただけで唖然と見ていた。事件は未成年セルジオ君が、殺害され警察の対処に不満を抱いたもの。遺族は軍警が殺害したと訴え、近隣の住民が同情した。四十人は翌日、バスをチャーターしてサンボルジャ検察局を襲い、投石をした。
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 リオ市のスラム街ヴィガリオ・ジェラウで十二月、青少年八人が失踪した事件を捜査中の市警は、拷問の末殺害したと見られる小屋を発見した。近くの死体遺棄と見られる所で発見した骨を、法医学院(IML)に鑑定を依頼した。IMLは死後かなり時間を経ており乾燥しているが、人骨ではなく豚か牛の骨と鑑定した。遺族は小屋の中で血痕を集めるなど、遺体探しに懸命である。市警は遺体を川に沈めたとみてメリチ川を三十日、探索する予定。