中沢氏=9回目の再選=定期総会=県連会長にも意欲=宮城県人会

2006年1月31日(火)

 中沢氏が県連会長再選に意欲――。ブラジル宮城県人会は一月二十九日午前、サンパウロ市の同会館で定期総会を行い、中沢宏一会長が九回目の再選を果たした。宮城県人会長としては計十七年目を迎え、今年三月に予定される県連定期総会にむけて地歩を固めた。
 まず先没者に黙祷。続いて中沢会長は挨拶で、十二年前から始めた新会館建設構想が昨年ようやく完成した件に触れ、「昨年の今ごろはこの新会館の落成があり、みなさんには大変お世話になった」と振り返った。「会館の運営には経費がかかる。より一層の努力が必要」と抱負を語った。さらに「団結の力が大事、とくに若い人」と強調した。
 〇五年度事業報告、同会計報告が行われ、三浦常裕正監査役は「正確なことを認める」と意見書を朗読し、出席者約四十人は拍手で承認した。総収入および総支出は約八十五万六千レアル。新会館建設費として六十万レアルが計上されたため、異例の大型収支となった。
 収入面では母県からの運営助成金が百万円から五十万円に半減、仙台市からの七夕助成金も二十万円から十八万円に減額した。支出では社交費五千七百十五レアル、敬老金が約八万レアルなど。高額なIPTU(不動産税)に関して、中沢会長から「野村アウレリオ市議らとイゼント(免税)にする手続きを進めている」との説明があった。
 〇六年度事業計画、同予算案も発表され、すんなりと拍手で承認された。予算収入の中で会館賃貸料が〇五年度実績で約三万レアルだったが五万五千レアルを計上しており、利用促進を進める執行部の意図が反映されている。今年も同県人会最大の事業、第二十八回仙台七夕祭りは七月一~二日に実施する。会費は〇五年度と同様に年間六十レアルになった。
 最後に役員選挙が行われ、対抗シャッパがなく、中沢会長ら現執行部がつつがなく再選された。▼副会長=渡邊勇、石田俊郎、佐藤吉之助、大橋尚、新国良二 ▼書記=佐藤栄記、三浦常裕 ▼会計=木旗寿朗、加藤節子 ▼正監査=中沢伸太郎、上利真津江クリスチーナ、伊藤ゆり子 ▼監査補=有坂直子、中沢宙宇ジェルソン、上利イエイチ・エデガル(敬称略)
 中沢会長は再選後あいさつし、「新会館の安定した運営に取組み、収支を改善したい」との抱負を語った。「昨年、五万レアルあった建設費の借金も払いおわった。母県からの助成金も元の額に戻してもらえるようお願いしている」。
 ニッケイ新聞の取材に対し中沢会長は、三月の県連定期総会に向け「定款改正に取り組みたい」と語り、県連会長としての再選にも意欲をみせた。現在の同定款では二選四年までになっており、再選できない。県連会員団体の見直し、顧問や相談役の投票権など四項目の改正を進める意向をしめした。