巨大「倉庫」建設検討へ=援協、膨大な内部資料の保管用=友好病院すでに手狭=30年保管=義務付けもある

2006年2月25日(土)

 日伯友好病院(別府重臣オズワルド院長)は、同じく援協傘下の社会復帰センター「やすらぎホーム」(グアルーリョス市、小野活人ホーム長)の敷地内に、内部資料を保管するための倉庫(四百平方メートル)を建設する方向で検討に入っている。
 援協理事会(十六日)での報告を受けて、二十三日の病院経営審議会(和井武一会長)で具体的な意見が交わされた。援協ではこれまで、それぞれの施設が文書など保管してきた。専用の倉庫を新設することで、一括管理が可能になる。
 友好病院は竣工して今年で十八年目になる。年間予算(〇四年度)が一億千七百三十万九千レアルに達している。診察件数(同)は四十万件を突破。膨大な数に上る、カルテや内部文書の保存場所が手狭になってきている。
 特に人事関係の資料は、法令により最低三十年の保管が義務付けられている。管理は容易ではない。また殺傷事件に巻き込まれ、同病院で治療を受けた被害者のカルテを提示するよう、警察などから求められることがあるという。
 病院内にスペースがないときは、特別養護老人施設「あけぼのホーム」(岸眞司郎ホーム長)に移していた。同ホームの隣接地でもある、やすらぎホームに遊休地が存在することから、倉庫建設構想が浮上した。
 十メートル×四十メートルの倉庫内には、病院だけでなく、ほかの施設の資料も保存していく予定。一括して管理していくシステムの構築を目指す。友好病院はプロジェクトを作成中だ。三十年以上、良好な保存状態を維持することから、大掛かりな設備になるかもしれない。