コラム 樹海

 岐阜県人会の山田彦次会長は十九日の総会で再選され、十七年目(二年任期の九期目)に突入した。そこで、現役最長は誰なのか調べてみると、意外な人物が浮かび上がってきた▼県人会史をひも解くと最長を記録したのは、なんと三十一年間も会長職にいた宮本邦弘さん(大分)だ。『ブラジル県連』第四号によれば一九六〇―九一年と本当に長い。続いて富山賦一さん(福井)の二十八年間(六八―九六年)。三位は青森の渋川正吉さん(六六―九〇年)の二十四年間。このあたりまでが飛びぬけて長い▼二十一年クラスになると続々とでてくる。埼玉の加藤安友さん(六九―九〇年)、山梨の高野芳久さん(同)、宮崎の壱岐盛応さん(同)。なぜか三人とも同期間やった。九〇年は〃万年会長〃の交代時期だったようだ。万年会長の代名詞的存在だった三重の西徹さんは十八年間(八六―〇四年)。岐阜の山田さんが現在の任期を終えると、西さんに並ぶ▼興味深いのは大阪だ。創立時から一貫して下平尾家が会長を務める。創立者の下平尾数行さん(六六―八三年)が亡くなると、長男の友一さん(八三―〇〇年)が引き継ぎ、その後は現在まで次男の哲男さんが会長職にある。四十七都道府県中、唯一の世襲だ▼そして現役会長で最長なのは、県連の中沢宏一会長(宮城)だ。まだ六十一歳と若いが八四―九二年の八年間に加え、九六年から現在まで、さらに再選したので終了したら二十年間。まあ、長いほど良いという訳でもないが…。(深)

 06/03/23