ホーム | 日系社会ニュース | 来年、新会館開所式へ=神奈川県人会=独断売却騒動を越え=価格二倍で値上げ交渉=定款も41年ぶり改正

来年、新会館開所式へ=神奈川県人会=独断売却騒動を越え=価格二倍で値上げ交渉=定款も41年ぶり改正

2006年5月25日(木)

 「立派な新会館の開所式をしたい。理事会を信用して、もう少し辛抱してほしい」。昨年一月、神奈川県人会は高世整一会長(当時)が独断で会館売却交渉を進め、破格の安値で売ろうとしていたことが発覚し、大混乱になった。サンパウロ市ヴィラ・マダレーナ区、高級住宅街の一角にある同会館で二十一日午前十一時、定期総会を行い、村田洋会長(75)は会員らに裁判の進捗状況を説明するとともに、来年の新年会は新会館で迎えたいとの抱負を語った。
 正式名称は神奈川文化援護協会。一九六五年四月に創立し、当時の内山岩太郎知事が賛同して資金を出し、同年九月に現会館の落成式を挙行した。前年の六四年四月にサンパウロ市の文協ビルが落成したばかり。当時は会館のある県人会などほとんどなかった。村田会長いわく「ブラジル初の県人会館」だ。
 総会当日の出席者は三十数人ほど。まずは〇五年度事業報告、決算報告が行われ、承認された。続いて〇六年度の事業予定、予算が説明され、その中で県人会が現在進めている二つの裁判について説明があった。
 ひとつは、高世前会長が当時の定款の不備を利用して、勝手に九十五万レアルの破格値で売買契約した件に関する民事裁判。相手は購入を希望するウイリアン氏で、昨年来の交渉の結果、現在は百八十万レアル、約二倍の値段で再契約することに示談がまとまりつつある状況だ。
 同会館はメトロ駅からも徒歩五分と好立地で、付近は高級マンションが立ち並ぶ。約千五百平米のまとまった土地であり、購入者も高級アパートを建設する計画だという。
 裁判官の要請により、六月三日までに新売買価格で正式な契約書を交わし、支払い終わった時点で会館を引き渡す。予定としては今年末までに譲渡し、支払われた資金で新会館を買う。
 運営費を捻出するために学生用宿舎をもうける意向で、メトロ駅から近く、できるだけ改修が少なくて入居できる物件を役員が総出で物色中だ。
 昨年の売却騒動で、せっかくの創立四十周年式典(九月)には母県からの来賓がなかった。「来年の新会館開所式にはぜひ母県から来てほしい」と村田会長は期待をのべた。
 高世氏に対しては刑事裁判が進行中であり、こちらはまだ数年かかる見込み。
 四十一年前の創立時から改正されていなかった定款の不備をつき、臨時総会の議事録に不正に書き加えることで、会長が会館の販売契約を単独でサインできるようにした。そのために今回の騒ぎとなったため、裁判官からは、「早めに新民法に合わせて改正すべき」との助言があった。
 高村純副会長は「ここで定款改正をしないと、前会長の独断契約を間接的に認めることになる」と説得し、定期総会に続いて行われた臨時総会で新定款が承認された。今後、三十日以内に再び臨時総会を開き、新会館の場所などの詳細をさらに詰める。
 このほか、年会費は今年から四十レアル(昨年までは三十)に値上げされた。県知事からの高齢者表彰として表彰状と記念品が、永田淳さん(71)の代理に手渡された。監事改選では塩田憲一氏(元会長=顧問)が補選された。

   会員名簿も新しく

 さらに、十五年ぶりに会員名簿を作成することが決められた。現会員は約二百家族。「通知を送っても七割が返送されてくる。引越しした人も多い。新しい住所を事務局まで知らせてほしい」と村田会長は呼びかけた。(事務局=11・3814・3529)。
 閉会のあいさつで、白又孝範副会長は「ゆっくりとお昼ご飯にしましょう」と誘い、二時間半にわたって活発な議論が行われた総会は終わった。
 昨年の騒動が収束に向かい、新会館への夢も語られるなど、参加者は思い思いにリングイッサや串焼きをつまみ、久しぶりの歓談を楽しんだ。

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