懐古し絆強める=鳥取県人会=母県訪問団迎え歓迎会

2006年8月2日付け

 第二アリアンサ入植八十周年式典に出席するため来伯、七月二十三日に離伯した鳥取県行政・議員訪問団の歓迎夕食会が、二十日、サンパウロ市の鳥取県人会で開かれた。
 藤井喜臣副知事、県議会議員、個人など十四人からなる訪問団を迎え、加藤恵久県人会長をはじめ関係者約五十人が出席した。
 県連フェスティバル・ド・ジャポンの実行委員長をつとめているため入植式典に参加できなかった加藤会長は、昨年鳥取交流センター十周年での慶祝団来伯を振り返って謝意を表し、「帰ったら片山知事にもよろしく伝えてほしい」とあいさつ。「県人会も二世、三世の時代に入っているが、これからも日本の人に信用してもらってやっていきたい」と一行を歓迎した。
 会場では片山善博県知事のメッセージビデオを上映。知事は「鳥取で学んだ留学生、研修生がブラジルで中堅として活躍していることは県にとって心強いこと。県民も留学生を通じてブラジルを知ることができる。これからも相互に学び合う関係を続けたい」と述べるとともに、「鳥取県は日本で一番人口が少ない県だが、日本で一番元気な県になりたいとがんばっている。ぜひ多くの人に来てもらいたい」と呼びかけた。
 藤井副知事は、自身が国際課在勤の時代に鳥取交流センターができた思い出などを紹介。「皆さんとここで会えたことを嬉しく思います」とあいさつ。議員団団長の石黒豊県議は、県人ブラジル移住の歴史や、一九五二年の鳥取大火への義捐金集めをきっかけにブラジル県人会が誕生したいきさつに触れ、「戦後の辛い最中、当時のお金で百数十万円を集めてくれた。その感謝の気持ちは忘れていない」「皆さんいつまでもお元気で、両国、人類のため交流を続けていきたい」と述べた。
 西谷博名誉会長の音頭で一同乾杯、その後は食卓を囲みながら、訪問団員や留学・研修生OBが自己紹介するなど、和やかに歓談した。