大耳小耳

2006年8月4日付け

 援協の老人ホームには花の名を冠した「祭り」が年一回ずつある。運営資金獲得のためだ。花より食べものなどの「販売」が大事で、満開であろうがなかろうが、祭りは進められる。これは皆が許している。しかし、今週末のカルモ桜祭りは事情が別だ。主催者は「花」が売り物。今年は開花時期が異なるヒマラヤ桜と沖縄桜は見限り、一ヵ月前、雪割桜四百本に開花コントロール剤を散布した。一斉開花を成功させる技術の修得ができているそうだ。太陽を隠すほどの桜花の天井、観られるだろうか。
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 原油価格の上昇が日本の菓子業者にも影響を及ぼしているようだ。それも燃料としての油ではなく、砂糖。そこにブラジルも関係している。というのも、最近の原油高でブラジルのエタノール需要が増大し、食用のサトウキビがエタノール用にまわされ、そのために食品用の砂糖価格が上昇しているからだ。現状を伝える日本の地方紙によれば、菓子の材料となるグラニュー糖はここ半年で三〇―四〇%の値上がりだそう。中東の混乱がブラジル経由で日本の菓子業者に影響を与える。「風が吹けば桶屋がもうかる」のようなお話。世界経済の不思議なところだ。
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 リヤカーを引きながら世界各地を歩いて冒険する永瀬忠志さん(50、大阪市)が八月一日からマナウスを出発し、一カ月半で約九百キロ離れたポルト・ベーリョまでアマゾン横断をすると、日本の新聞各紙が報じた。リヤカーの愛車「田吾作四号」には最大で二百二十キロの荷物を載せ、人力で引っ張る。これを完走すれば〃地球一周〃が完成するという。この旅の模様はテレビ東京で十一月に放送するとか。にしても、バイクや自転車で、我々の住む場所へ〃冒険〃にくる日本人はいたがリヤカーとは・・・。マナウスのみなさん、旗でも振ります?