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今年は「やや赤字」の可能性も=県連日本祭=代表者会で中間報告=来年度の開催も確認

2006年8月5日付け

 今年はトントン、赤字の可能性も?――。県連の定例代表者会議が三日、文協ビル会議室で開かれ、執行部から今年度フェスティバル・ド・ジャポン収支の中間報告が行われた。現時点では収入支出とも約七十六万レアル。収支はほぼ均衡する見込みだが、まだ金額の確定していない支払いもあり、最終的に赤字決算となる可能性も出ているようだ。またこの日は、来年の第十回フェスティバルについても意見が交わされ、開催の方向で検討することが確認された。
 「おかげさまで、皆さんの協力で無事にフェスティバルを終えることができました。天気にも恵まれ県人会もいい成績を上げたのではないでしょうか」、会議冒頭あいさつした松尾治県連会長は、開催にあたっての県人会の協力に謝意を表わした。
 加藤恵久実行委員長も「フェスティバルは県人会、県があってはじまったもの。実行委員会としても『来てよかった』と思えるようなことをやってきた」と述べ、「各県人会の婦人部や青年部、役員の皆さんに『ご苦労様』と伝えてほしい」と出席者に呼びかけた。
 また先月三十一日に青年部による反省会が開かれたこと、次回は八月九日に行うことが報告された。
 この日は、収支の中間報告が行われ、大西博巳県連副会長が説明。
 昨年度収支報告の未承認、執行部改選などの影響で準備が遅れた今年のフェスティバル。この日発表された収支の中間報告によれば、現時点での収入支出はともに昨年より縮小して約七十六万レアル。
 児童、高齢者や県人会、ボランティア関係者などを含めた最終的な入場者数は約十一万人で、このうち、入場料を支払った人は約四万人であることが発表された。
 「心配はあるが、何とかトントンで行けるかなという所まで来ている」と大西副会長。一方で、市条例の改正によりイベント開催にかかる交通整理などの諸経費を主催者が負担することになり、その請求額が約九万レアルと高額に上っているなど、予想以上の支払いが発生していることも明らかにされた。
 そのため、会場内でかかる電気や水道の料金を各県人会に負担してもらう案が出された。予想額として提示されたのは約七百レアル。これに対して出席者からは「開催前に説明がなかった」と指摘する意見のほか、一週のみ出店した県人会からも「おかしい」との声が出るなど異論が続出。
 大西副会長は、今年は前年よりスポンサー収入が少なかったことや、昨年度フェスティバルの収支で発生した未払い金に関して裁判になりつつある現状を説明、協力を求めたが、議論は平行線をたどった。
 最終的に松尾会長から「最終的な収支が出た時点でどうしても足りなければ、あらためて説明して協力を願う」とする仲裁案が出され、棚上げされた。
 来年のフェスティバルについては、執行部が行ったアンケートでほとんどの県人会が参加の意思を見せているとして、開催の方向で検討を進めることに。今月中に臨時の代表者会議を開いて開催期間等を検討することを確認した。
 会議ではまた、十月二十一日に予定されている県連創立四十周年式典の準備委員会を作る件、今月二十五日に県人会事務局長会議を開く件などが報告されたほか、先日着任したJICA日系社会青年ボランティアの山本裕美子さんが出席者に紹介された。

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