高校生交流の実あげる=福島県から3人来伯

ニッケイ新聞 2006年8月10日付け

 福島県人会(小島友四郎会長)が力を入れている平成十八年度中南米国派遣高校生短期研修事業で、福島県から三人の高校生が来伯。去る七月二十七日に着聖した一行は、アチバイア、カンピーナス、モジ、クリチーバなどで九日間の見学研修を行った。
 今年で三年目となる同研修。学生を相互に交換して交流を図る。来伯した大寺賢作さん、小山友望さん、佐々木沙織さんは、一月にブラジルからの高校生の受け入れを福島で行った。
 「また、みんなに会いたくて」と来伯の目的を嬉しそうに話した小山さん。大寺さんはホストマザーからポレンタ・フリッタの作り方を習った。「日本のとうもろこしではうまくできない」との助言から、「粉を持って帰ります」と日本で、ブラジルの味再現に挑戦する。
 九日間のうち六日間が日系家庭へのホームステイ。日本から持参したファッション雑誌を見たり、ブラジルの音楽を聞いたりして、日系青年との交流を深めた。
 引率の県庁職員、野田信子さんは「日系の方によくしてもらったおかげで、初海外の不安もなくなりました。ツアーで来るのとは全く違う経験ができたと思います」と交流の成果に満足そう。
 小島会長は「交流事業が県人会の後継者育成につながれば」と切実な思いを語った。一行は、四日帰国の途についた。