ペルーに検事再派遣=広島女児殺害事件で

ニッケイ新聞 2006年8月15日付け

 【時事】広島市安芸区で昨年十一月、小学一年木下あいりちゃん=当時(7)=が殺害された事件で、殺人罪などに問われたペルー国籍ホセ・マヌエル・トレス・ヤギ被告(34)に先月、広島地裁で無期懲役判決(死刑求刑)が言い渡されたのを受け、広島地検が来日前の性犯罪歴などを調べるため、現地に検事を再派遣したことが十一日、分かった。
 今月八日にペルーへ出発し、帰国する十八日までの日程で、現地の裁判記録などを調べる。
 地検は三月、広島県警、警察庁と合同で検事らを派遣、裁判記録などを持ち帰った。
 しかし、公判前整理手続きが適用された事件は、やむを得ない事情があった場合を除き、公判段階で証拠調べを請求できないとの規定があるため、証拠採用されず、性犯罪歴は立証されなかった。
 判決後、被告側の控訴に続き、検察側も控訴。ペルーの裁判記録などについては、控訴審で証拠採用を求める方針だ。