東西南北

ニッケイ新聞 2006年8月16日付け

 犯罪組織州都第一コマンド(PCC)の組織には多数の班がある。各班にトーレというボスがいる。その下にピロットというマネジャーがいる。次がジスシプリーナという監督官。次はレコーリェという班の会計係。次はビッショ・パッポンという上納金の集金係。次がソルダードという命令を実行する組員。最後にアルマという武器管理係から成る。
     ◎
 ファストフード店ハビビのモトボーイ(バイク配達人)が十三日夜、サンパウロ市西部ラッパ区の路上で強盗に殺害された。被害者は抵抗したとみられ、オートバイとリュックサックを奪われた。遺体の横に犯人のものと思われる身分証明書が落ちており、警察はその人物の跡を追っている。
     ◎
 大西洋をヨットで単独横断する初の女性になるべくリスボンを七月十日に出発、リオデジャネイロ市に向かった女性(40)が悪天候に遭い舵が故障、方向がとれなくなった。十一日を最後に携帯電話の連絡が途絶え、家族が事態を憂慮している。十四日午後、海軍が捜索のため救助艇を出航させた。
     ◎
 リオ州ジャカレパグアー市のファベーラで十三日に火災が発生、二千人が焼け出された。電気配線のショートが出火原因とみられる。プロパンガスボンベへの引火で炎が瞬く間に広がったとう。
     ◎
 サンパウロ市で十月に開催される自動車ショーに、十一人乗りバンを中国の二社が出品する。価格は二万レアル。自動車業界は中国製品に戦々恐々としている。自動車業界もついに、中国の価格破壊戦略の挑戦を受けるかという感じである。ブラジルの自動車産業は、政府の保護政策で最も温存されたモヤシ産業であった。