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ニッケイ新聞 2006年8月18日付け

 県人会式典出席のため沖縄から来伯した西原篤一・在那覇ブラジル名誉領事。〃名誉領事〃とは何をする人なのだろう。基本的には名誉職のようなものかと思って水を向けると、意外、その呼称とは裏腹に、ブラジルからの来訪者の案内や査証関連、たずね人への対応など、なかなか多忙な様子。県・市町村が実施する研修生の案内などは年間約五十人にも上るという。今年も、九月七日のブラジル独立記念日には那覇市で記念パーティを開く。アマード駐日大使にも招待状を出しているとか。
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 PCC(州都第一コマンド)が恐いので、貸切バスでサンパウロに行かない――そんな理由で、最近、地方の日系高齢者の動きにブレーキがかかっていると聞いた。参加したい集まりにも参加できないということだ。ひところは「トロンバが恐い」だった。様変わりである。市内で乗用車を乗り回していた元気な高齢者も、クルマが高級なので、と運転を控え、地下鉄利用にしたという話も。PCCは善良な市民個人は襲わないと思われるのだが…。
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 来伯中の知人から聞いた話。先日サンパウロ市内の日本食レストランで食事をしようと、駅からほど近いその店に向かったところ、店の前には警察がうじゃうじゃいたそうだ。強盗を働き逃げる犯人にセグランサが発砲、たまたまその店の前で二人が死亡したのだという。さぞ店の中も混乱しているだろうと店内に入ると、そこでは何事もないように皆さん食事。その後も新しい客が入ってきたとか。「犯罪慣れ」かどうかはともかく、サンパウロらしいエピソード。まあその知人も普通に食事を楽しんできたそうだが。
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 日本航空が十七日、国際線の普通運賃に燃料価格の上昇分を上乗せする「燃油特別付加運賃」を十月一日から値上げすると発表した。航空燃料費の高騰に対応したもの。飛距離に応じて七百円から五千六百円の値上げ。日本の新聞の報道によれば、ブラジル行きは五千六百円値上げされる見込み。