■ひとマチ点描■「たこ焼き屋さん」も1周年

2006年8月19日付け

 リベルダーデのガルボン・ブエノ街を歩いていると「そのボリーニョ、何個入り?」との声。指差す向こうには、桜亭の「たこ焼き」があった。日系人だけでなく、非日系人にも大人気の「たこ焼き」を作るのは桜井好美さん。
 初めてブラジルを訪れたのは27年前。駐在員として6年間生活し、ブラジルが大好きになった桜井さんは、特に「ブラジル人の人柄が気に入った」と話す。
 ブラジルで飲食店をやりたいと考えはじめ、目をつけたのが「たこ焼き」。地元の横浜で手に入れた機械とともに昨年7月に再来伯した。
 1年1カ月間、たこ焼きをこの地で売り続けてきた感想を「ブラジルでは食い逃げなんてのは無いんだよ。しかも万が一、払い忘れて帰ってしまっても、ちゃんと払いに来てくれる。ブラジル人っていうのは、本当に人が良いんだよ」と嬉しそうに話していた。
 「チーズ味だけのたこ焼きがほしい」という客の希望にも、愛嬌良く笑顔で答える桜井さん。
 「よし、大サービスだ。この記事を持ってきてくれたら5レアルのたこ焼きを3レアル。やきそばも4レアル。たいやきも3レアルに値下げするよ」と気前の良さを見せ「味には自信あり」と一言。
 希望があれば出張・配達もするとか。1年が経ち、すっかり東洋街の風景になじんできたようだ。(未来)