大耳小耳

2006年8月24日付け

 六十三年ぶりにサントスの旧日本語学校が日系社会に戻ってきた。といっても今回認められたのは所有権ではなく、あくまでも「使用許可」。署名したパウロ・ベルナルド・シルバ企画大臣も「書類手続きが煩雑で…」と前置きしたよう。事実上は返還されたと見ていいが、サントス日本人会はこれから〃完全返還〃を目指し、運動を継続する必要があるようだ。
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 経営危機の続くバリグ航空。これに〃乗じて〃かどうかはさておき、同じBRICsの一角である中国の民間航空会社がブラジル人機長の雇用を進めているようだ。中国紙の報道によれば、同国の航空会社がこのほど、ブラジル人の機長四十人を採用した。新規航空会社の誕生と航空機需要の増大により、パイロットの需要が増しているのがその理由。ちなみに給料は、同じ社の中国人機長の二倍だそう。
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 『文芸春秋』七月号のグラビア「同級生交歓」をみて、高野泰久・高野書店店主は、三十八年前を懐かしんだ。山梨県立日川高校の同期の三人が掲載されているではないか。サッカー指導者の清雲栄純さん、冒険家の風間深志さん、貴乃花、栃東らを育てた明大付属中野中高等学校の武井美男さん。文武両道が校風だった。騒ぐ血を抑えきれず、南米産業開発青年隊員として渡伯した高野さん、今、ブラジルに居るからこそ、懐かしさが倍増。