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HRH+えぐちりかREAL=「春の美術展」=デコ画廊で5日から

2006年10月5日付け

 今月六日から催されるデコ画廊「春の美術展・HRh+えぐちりかREAL」に出展するため、アートプロジェクト「HRh」の小島義弘(28)、重松淳也(29)の二氏、アーティストのえぐちりかさんが来伯、四日来社した。
 えぐちさんは、赤いラグマットの上に人を配置することにより、殺人現場や女性の生理的イメージを連想させる「Blood Mat」のほか、卵を模したガラス工芸作品「Egg Dish」を家庭の風景の中に展示。「身近な生活のなかの異空間」を表現する。
 なお、同作品は、第六回岡本太郎現代芸術大賞優秀賞他、国内外の賞を受賞している。
 HRHは、マトリョーシカ(ロシアの民芸品。数重の入れ子木人形からなる)をイメージした作品約十点。軍事費、非識字率、医療先進国などをミサイル、鉛筆、注射器などの形状に合わせ、それぞれの大国の国旗をペインティング。
 見方によっては、南北問題、現代社会の批判のメッセージを込めた作品にも見えるが、「今、世界にある現状を作品にした。それぞれの見方で何かを考えるきっかけになってもらえれば嬉しい」と小島さんは話す。なお、このコンセプトは、有名イタリアブランドメーカー、D&Gの十周年記念BOOKにアートワークとして採用されている。
 マクドナルドの赤い「M」をその店舗数だけ、東京、ニューヨーク、ロンドン、北京、パリの五都市の地図に配した分布図なども展示する。
 「ブラジルの人がどんな反応を示すか、楽しみ」と話す三人は、今月七日から一般公開されるサンパウロ・ビエンナーレ、サンパウロ市内のギャラリーなども訪れ、ブラジリアンアートの造詣を深めたいという。十一日に帰国する。
 五日午後七時からイナグラソン、一般公開は六日から来月五日まで。営業時間は午前十時から午後七時。
 詳しくはデコ画廊(R,dosFranceses153Bela Vista電話=11・3289・7067)まで。

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