〝顔〟をつとめた「すずめ踊り=初の青葉祭りに登場

2006年12月16日付け

 宮城県人会(中沢宏一会長)は、ブラジルで初めてとなる第一回青葉祭りを、九日、十日の両日、同県人会館で開催した。祭りのメインは、十七世紀から仙台に伝わる「すずめ踊り」。JICA青年ボランティアで日本語教師をしている松岡美幸さん(34)がACAL(リベルダーデ文化福祉協会)の青年部に伝えて、他の青年ボランティアとともに披露するに至り、集まった来客らはにぎやかな踊りに盛大な拍手を送った。会館の屋上は七夕飾りで華やかに飾られ、刺身、ヤキソバ、焼肉、冷やしラーメンなどが振舞われて来場者は落ち着いた雰囲気の中でひとときを楽しんだ。
 青葉祭りは毎年五月に仙台で開催されている祭り。会館では、ADESC(ブラジル農協婦人部連合会)のお弁当やケーキ、漬物などと手芸品が並び、蘭やおもちなどの販売も行われていた。宇野妙子シニアボランティアによる折り紙教室もあった。
 屋上には飲食品のテントが並び、色とりどりの七夕飾りが華やかさを添え、来場者らは円卓を囲んでヤキソバや冷やしラーメンを食べながら、歓談を楽しんでいた。
 すずめ踊りが披露されたのは二日目。サロンには多くの人が集まった。JICA青年ボランティア三人を含む、計十二人が赤いハッピと、赤と青の大きな扇子を持って登場。テンポのいい音楽に合わせて、軽快に踊った。会場は盛大な拍手に包まれていた。
 すずめ踊りの普及に努めていた松岡さんは、当日は参加できなかったが、三日間、踊りの指導を行ったという。
 一番中心で踊りを披露した山本・リリアン・みゆきさんは「練習も楽しかったし、この踊りは音楽にリズムがあって楽しい」と、顔に汗を光らせながら話した。青年ボランティアで参加した山本裕美子さんも「他のボランティアにも伝えていければ」。
 中沢会長は「祭りは毎月行っていこうと思います。ADESCや蘭の栽培も、毎月来てもらえるお客さんを確保するのには良かったです」。また、すずめ踊りについて県人会で振興会を作っていきたい意向を示した。
 折り紙教室や、絵本の読み聞かせ、踊り、蘭の栽培方法やハーブについての講習会などのワークショップも企画していきたいという。開催は毎月第三土曜、日曜。一月は二十、二十一日を予定している。