子供の成長楽しみに=ますえ保育学園で卒園式

2007年1月10日付け

 日伯ますえ保育学園(OEN、中原啓子園長)は、昨年十二月十六日に卒園式と学習発表会を開催した。当日は、天候にも恵まれ園児たちの晴れ舞台を観ようと大勢の来場者が集まった。
 今回卒園したのは六・七歳の十六人。
 当日は、卒業証書の授与が行われたほか、昨年ブラジル日本語センターが実施した「絵画コンクール」の入賞者に対して賞状が渡された。
 全生徒が参加した学習発表会では、にぎやかにお遊戯、唱歌、バレー、バトン体操、柔道が披露され、普段学園で学んだ成果を存分に披露。園児の中には、目の前にいる母親が恋しくなり泣き始める子もいた。
 当日会場には、すくすく育つ子供たちの成長を見てもらおうと習字、絵画や、一年間の行事スナップ写真が展示された。
 同園の作本郷原登美子理事は、「園児たちのほとんどは赤ちゃんの頃から通っています。最初は舞台に上がっても泣き喚く子供もいますが、みんなお兄さんお姉さんの姿を学んで行くんですよ」と笑顔を見せる。
 登美子理事によれば、「ほぼ一日、同学園で過ごす児童もいる」という。シャワーを浴び、着替えをして母親の迎えを待つ子もいる。
 「親に子供の成長を見てほしい」と話す登美子理事。「園児たちの毎日の成長を見るのが楽しみでしょうがない」と話していた。
 【日伯ますえ保育学園】
 一九三二年にサンパウロで日伯実科女学校を設立した故・郷原満寿恵さんの代から約四十年を数える同学園は、現在「働くお母さんの為」の運営を目指している。
 四歳までは日本語で教え、その後伯語、英語等で教えていくバイリンガル教育を行なっている。
 〇五年から小学一年生が始まり、現在、三年生までの約百人の児童を受け持っている。