「会館」建設着々すすむ=千葉県人会=今年50周年=母県協力と自助努力で

2007年3月8日付け

 ブラジル千葉県人会(原島義弘会長)は四日、栃木県人会会館で定期総会を開催し、県人会創立五十周年の記念事業である新会館建設案の進行状況について報告した。会員ら約九十人が参加した。
 原島会長は冒頭のあいさつで、母県が昨年八月に立ち上げた「ブラジル千葉県人会創立五十周年記念事業協賛会」の募金活動で、現在集まっている金額が、会館建設費の九割、約四千五百万円にのぼると説明。
 またこの募金活動の期間が昨年末から今年三月末までに延長されたとして、原島会長は日本側の協力に感謝の意を示すとともに、「最終的に六千万円ぐらい集めてもらえるかもしれない」と期待感を表した。
 新会館建設案は、県人子弟の意識を高め、会員の交流の場をつくることを目的に六年前から計画。同県人会は一昨年、地下鉄ジャバクアラ駅近くに、会館建設地として三百平米の土地を購入した。現在はそこにある家屋を仮の会館として使っているが、老朽化が進み、改修はできない状態だ。
 原島会長によれば、今年五月末に建設地を更地にし、できれば七月ごろに新会館の建設工事をはじめる。八月の創立五十周年の記念式典日に、知事ら慶祝団を交えて鍬入れ式を行う運びだ。
 新会館には経営状況の良好な県人会を参考にして、宿泊用の個室、十五部屋をつくる。賃貸収入を柱にして会館を運営する。
 このほかの記念事業として、千葉県人会は記念誌の編纂を進めている。責任者の馬場進副会長によれば、編纂費用は約三万五千レアル、五百部を予定。現在、記念式典日を目標に資料の収集を進めている。
 記念式典は今年八月二十六日に文協ビル小講堂でおこなう。開催費は約四万レアル。知事ら慶祝団三十人の来伯を見込んでいる。当日のアトラクションのために、婦人部が毎月二回、民謡舞踊を練習している。
 このほか善村和夫会計理事が、〇七年の収支予算を二十二万四千六百七十四レアルと報告。通常の年間運営費のほぼ五倍にあたる金額だ。この中には式典・記念誌編費用に加えて、八万レアルが新会館で使用する家具や事務用品の購入費として計上されている。
 協賛会からの寄付については、送金があり次第、臨時総会を開催し、予算報告をおこなう予定だ。
 同県人会は昨年、会員や県費留学生、研修員などから寄付を募り、自助努力で約六万レアルを集めた。原島会長は「今年も三万レアルを集め、各記念事業の資金を備えたい」と各会員のいっそうの協力を訴える。
 これらの記念事業の準備を進めるため、今年一月、県庁から要請をうけて、各記念事業の実行委員会が発足した。
 原島会長は「会館建設はわれわれ一世の役目。会館建設後の運営は二世、三世の若い力にかかっている。彼らには県人子弟の自覚をもって真剣に会のために活動してほしい」と話している。