東洋医、睡眠療養センター=サ・クルース病院で業務開始

2007年3月10日付け

 ヴィラマリアーナ区にあるサンタクルース病院でこのほど、睡眠療法センター(Centro de Medicina do Sono)と、東洋医学部門(Medicina Tradicional Japonesa)が開設された。二月二十六日、イナウグラソンが同病院の講堂で行われ、関係者に対して同センターの業務内容が、担当医師から発表された。
 当日、新サービスの説明を行ったのは、睡眠療法センターのジェラウド・ロウレジ・フィーリョ医師と、東洋医学部門の秋山一誠医師の二人。
 同病院には、睡眠療法を専門とする研究所が存在していたが、患者を対象とした診察は行われていなかった。
 このたび開設された「睡眠療法センター」には、担架や診療用の寝台とは異なる快適なベットを設置。睡眠中、また、検査後の患者は、赤外線カメラなどの機械により、全個室制で管理される。
 講演では、ジェラウド医師が、「寝ていて息が止まる『睡眠時無呼吸症候群』には、東洋人が多いこと」を例に挙げ、同センターの重要性を示した。
 東洋医学センターでは、今後、補完代替医療(現代西洋医学領域において、科学的未検証および臨床未応用の医学・医療体系の総称)を、同病院の入院患者の診察に取り入れるほか、医師たちの教育や、民間に対しての情報提供を行うことを表明した。
 現在は、針灸や漢方などの東洋医学は認識されていながらも、「実際に適切な状況・目的・効力など専門的な知識が教育されていない状況にある」と、秋山一誠医師。
 今後は、同センターで「医学分野で役割を専門的に研究してゆきたい」との意向を示した。