「息子の声に似てる」=オレオレ詐欺に注意

2007年3月27日付け

 「似てる」。振り込め詐欺と思われる電話を受けた本紙の男性読者は、自称〃息子〃が風邪ひいてガラガラ声で苦しげに「パパイ」といった言葉を電話越しに聞き、最初はそう思った。
 「マサユキ・マツモト」を名乗る詐欺犯は、東京から国際電話している振りをし、「あんたの息子が交通事故にあって弁護士費用が必要になったから、すぐに金を振り込んでくれ」と強要した。
 確かに息子は日本に働きに行っているが、信じがたいと思ったサンパウロ市インテルラーゴス在住の読者は「息子を電話口に出してくれ」と頼むと、くだんの声がしたそう。
 でも読者宅には、発信先の電話番号が表示される「デテクタ」(Detecta)が取り付けられて、それが市内電話だったため、すぐに嘘だと判明した。
 すぐに電話を切って、日本の息子に連絡して無事を確認し、ホッしたという。
 その後、デテクタに表示された携帯番号に電話すると、同じ声の主が「マサオ」と名乗ったという。「相手は日系人ではないか」との感触を受けたという。事実、読者宅の電話番号と息子の名前を知っていたので、どこかで日系社会と接触があると思われる。
 一年前にも同じやり口の電話がかかってきた、という。「他のみなさんも気を付けてください」と同読者は広く呼びかけた。