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ブラジル太鼓のすそ野広げる=太鼓協会=4講師の来伯講習で成果=3都市で450人が参加

2007年4月14日付け

 ブラジル太鼓協会(矢野ペードロ会長)が十一日にサンパウロ市で会見し、先月日本から訪れた和太鼓講師の巡回講習の成果を報告した。四人の講師はサンパウロ、パラナ両州の三都市で巡回太鼓講習と技術検定試験を実施。実技講習には合計で四百五十人が参加するなど、ブラジルにおける和太鼓の広がりを感じさせた。会見ではまた、昨年の全伯大会で優勝、日本の全国大会に参加したロンドリーナ市の「一心太鼓」が特別賞に選ばれたことも報告された。
 このほど来伯したのは、日本太鼓連盟派遣の古屋邦夫、松枝明美講師氏、太鼓集団「天邪鬼」の影山伊作、簔輪敏泰講師の四人。
 一行は三月一日に着聖。十九日までの滞在中、矢野会長、渡部一誠名誉会長の同行の下、サンジョゼ・ド・リオ・プレット、マリンガ、ソロカバの三都市を訪れ、実技講習と日本太鼓連盟認定の技術検定(四級、五級)を実施した。
 サンジョゼ市では二百三十五人、マリンガでは百三十一人、ソロカバで百七十人が講習に参加する盛況ぶり。技術検定では六十六人が四級に、百九十八人が五級にそれぞれ合格した。
 マリンガでは、百周年式典での演奏を予定している新曲「絆」の練習も行われた。サンジョゼ市では市長表敬のほか、地元日系団体による歓迎夕食会には約千人が訪れたという。
 サンパウロの日本移民百周年式典で「一千人太鼓」を計画している太鼓協会。一行は滞在中、会場に予定されているサンボードロモも訪問し、下見を行っている。
 会見ではまた、昨年の第三回全伯太鼓選手権で優勝、今年三月二十五日に京都で開かれた日本太鼓ジュニアコンクールに特別参加したロンドリーナ市の「一心太鼓」が特別賞を受賞したことも報告された。
 今年の「第四回全伯太鼓選手権大会」は七月一日に文協ビル大講堂で開催される。矢野会長によれば、大会にあわせ、再び日本から二人の太鼓指導者の来伯する見込みだ。
 現時点で、すでに昨年より多い七十五団体が参加を予定しているという。サンタ・カタリーナ州のニッポ・カタリネンセ協会も出場する。
 矢野会長は「一年に一度の大会。一年の成果を全て発揮し、太鼓を通じて日本の伝統文化を盛り上げていきたい」と抱負を語った。
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 第四回全伯太鼓選手権大会の入場券に関する問い合わせはブラジル太鼓協会(電話11・3341・1077)まで。

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