大往生してもブラジルに=ヤクルト=貞方さんの節目を祝う

2007年5月5日付け

 ヤクルト商工株式会社の貞方賢彦(まさひこ)社長の勤続五十周年記念祝賀パーティーが、四月二十七日にサンパウロ市内のレストラン「SHINTORI」で行われ、約八十人以上が参席した。
 貞方社長は一九四一年十二月十日長崎生まれ。一九五七年同社に入社、日本で九年間勤めた後、六六年四月、ブラジルヤクルト設立目的のために来伯した。その後もリオにおける同社の普及に携わり、同社の現在の基礎を築いた。
 パーティーでは「今日のこの日が人生で一番幸せな日」とあいさつ。自分のこれまで歩んできた人生を終始会場の笑いを取りながら、溢れんばかりの笑みを浮かべながら話した。最後に「一九七四年に自ら望んで帰化したのだから私こそが本当のブラジル人だ」と強調し、「大往生しても大好きなここからは離れない」と述べ、和やかな雰囲気で挨拶は終了した。
 西林万寿夫在聖総領事も会場を訪れ、「ヤクルト会社がここにあるおかげで冷蔵庫にいつもタフマンがあり、ゴルフの日には必ず飲むのだが、スコアはあがらない」とユーモアを交えながら同会社の存在をアピールしていた。
 来賓挨拶終了後、社員一同からウィスキーのグラスと氷サーバーを受け取った貞方さんは、「もうウィスキーは止めようと思っていたのだが、このようなものを頂くとやめることができないね」と喜びを隠しきれない様子を見せていた。