犯人隠匿の男女有罪=焼津のブラジル人母子殺害

2007年5月10日付け

 【静岡新聞】焼津市で昨年十二月、ブラジル人母子三人が殺害され、長男=当時(15)=を殺害した疑いでブラジル人容疑者(44)が国際手配された事件に絡み、容疑者の逃亡を手助けしたとして犯人隠匿などの罪に問われた同国籍で静岡市清水区三保、無職の男(42)、内妻の無職の女(43)両被告の判決公判が九日、静岡地裁で開かれた。
 長谷川憲一裁判長は「動機は友人を助けたいと思ったためで、あまりに安易。(両被告の逃亡手助けにより)国内で容疑者の犯罪を裁くことはほぼ不可能となり、刑事司法の作用を害した」として、いずれも懲役一年、執行猶予三年(求刑懲役1年)を言い渡した。
 ブラジル人容疑者は十九日午後、成田空港から出国し、米国経由でブラジルに帰国。国際刑事警察機構(ICPO)を通じて所在確認要請を受けた同国の捜査当局が確認作業に着手したが、現在も逮捕されていない。