日本〃らしさ〃とは何か=短い日本語で表現を――日本政府内閣官房が協力求める=公募、締め切り6月22日

2007年5月17日付け

 日本政府の内閣官房「美しい国づくり」推進室からこのほど「プロジェクトに協力を」といってきた。推進室はいま、多くの人たちから、それぞれが思う日本の〃らしさ〃や〃ならでは〃を日本語で表現してもらう公募を始めている。「美しい国づくり」企画の第一弾だ。題して「美しい日本の粋(すい)」。海外に住んでいて、初めて気づく日本らしさ、というものもあるでしょう、と応募を誘っている。
 募集内容は、つぎの(1)と(2)を日本語にすること。
 (1)日本の〃らしさ〃〃ならでは〃である「美しい日本の粋(すい)」とは何ですか。(三十一字以内にまとめる)
 (2)それを選ぶ理由は何ですか。また、それは、あなたの日々の暮らしの中で、どのようなものとして表れていますか。(百字以内にまとめる)
 どのようなものが、日本の〃らしさ〃〃ならでは〃であるかといえば、「日本がさまざまな分野で本来持っている良さや香り豊かなもの」「失われつつあるが、途絶えさせてはいけないもの」「かつて美しかったが美しくなくなってしまったもの」「実はその美しさにまだ気がついていないもの」、そして「これから作り上げるべき美しいもの」。
 たとえば、「山・森・海といった自然や、田園や里山、瓦屋根のある町並み」「日本語の美しさ」「謙譲の美徳、礼儀正しさ、凛とした立ち居振舞い」「畳や襖(ふすま)のある生活、障子からもれる光」「日本食」「匠のワザ、省エネルギーを実現する先端技術」「調和や融和の精神、勤勉さ」。これらが、企画室があげた例だが、もちろん、応募者の独自の感性で指摘できるものがあれば、望ましいのである。
 「美しい国づくり」企画会議がすでに設置されており、その有識者に平山郁夫(日本画家)、山内昌之(東大教授)、井上八千代(京舞井上流五世)、岡田祐介(東映社長)、萩野アンナ(慶大教授)、川勝平太(静岡文化芸術大学学長)、庄山悦彦(日立制作所社長)らの名がある。
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 応募方法は、氏名、年齢、性別、職業、住所、連絡先(電話番号またはメールアドレス)を明記の上、「美しい国づくり」プロジェクト公式ホームページhttp://www.kantei.go.jp/be_Nippon/
に記入するか、郵送で応募する場合は、
〒105―0001 東京都港区虎ノ門3―2―2 虎ノ門30森ビル1階 内閣官房「美しい国づくり」推進室「美しい日本の粋(すい)」係
 すでに四月二十日から募集されており、締め切りは六月二十二日である。問合せ電話03・5472・1350(土曜、日曜、祝祭日を除き午前九時半~午後六時、日本時間)
 推進室では、応募にあたって記入されたすべての個人情報は、内閣官房で管理し、企画を運営するために必要な範囲のみで使用する、また応募の段階で応募内容の著作権は内閣官房に帰属する、と断っている。