低学年デイキャンプを=聖南西日語校=8校から94人集まる

2007年5月17日付け

 【バルジェン・グランデ発】聖南西地区日本語学校による第三回低学年デイキャンプが、五日、バルジェン・グランデの文協グランドで行われた。
 キャンプは、地区内日本語学校の九歳から十二歳の生徒が集まり、ゲームやスポーツを中心としたプログラムで生徒同士の交流を図ろうというもの。他にも日本語使用環境の提供や団体行動を身につけさせるなど、ふだんの日本語学校にはない経験をさせ、楽しい思い出を作ってもらう目的も含まれている。
 高学年では同様の目的で林間学校や青空スポーツといった行事があり、低学年でも同種の行事を行いたいという教師達の思いにより新たに地区行事に加わり今年で三年目。
 申込生徒数は八校で九十四名。昨年、一昨年参加し経験した生徒やそこから伝え聞いた生徒達は、何日も前からこの日を心待ちにしており、すでに地区の交流行事として定着した様子。
 開会に先立ち地元バルジェンの田村忠雄文協会長が歓迎のことば。渡辺久洋聖南西教育研究会会長からは「いろいろな学校からたくさんの生徒達が集まって、交流できるわが地区は珍しく、恵まれている。日本語の勉強も大切だが、友達を作ることも大切なこと。今日は他の学校の友達をたくさん作って、楽しい一日にしてください」と挨拶があり、デイキャンプが開始された。進行は時折ポ語の通訳を入れていたが、常時日本語で行った。
 好天で朝から汗ばむ陽気。午前中は広いグランドで、馬場体操やチーム対抗の競技を行い、子供たち達は汗をいっぱいかきながらグランドを駆け回った。
 各自持参したお弁当で昼食をとり、その後会館に移ってゼスチャーや平仮名を使った競技を行った。その後、再びグランドへ移動し日本式ドッジボール、最後はチーム対抗リレーで締めくくり、途中経過が発表される度にチームの点数に一喜一憂した。
 閉会式では、順位の発表の他、今年七月に帰国するJICAボランティア四人に生徒全員で感謝の言葉を述べ、その後全体写真を撮り、この日のプログラムを終了した。
 暑い中、一日中動き回った子供達は疲れた様子も見せず、「とても楽しかった」「来年も参加したい」「時間が短くもっとやりたい」。多いに楽しんだ様子。
 聖南西地区は比較的広く開催地へ赴くのも大変で、この日、グアピアラからは四時間半以上かけて到着。行事を行い日帰りするのは大変なことだが、日本語の勉強だけではなく、このような行事も子供の教育・日本語学校の大切な活動という教師の熱意が、子供の喜びとともに伝わった。