北京五輪出場へ=山本さんピストル=「結果出したい」

2007年6月12日付け

 【既報関連】ドイツで一日に行われた、ピストル射撃大会「第十五回ドイツ・ムキニワールドカップ」に出場した、山本ステニォ昭さん(45)が、「モリーニ22口径」を使用し、ピストル射撃五十メートルの部で、準優勝を勝ちとり、来年の北京オリンピックの出場権を獲得した。
 北京では「エアーピストル」と「22口径自由型」に出場する。
 今大会同部には百八十人が参加した。この競技でのオリンピック出場は、中南米では初めて。優勝者の選手はすでに一位通過で、オリンピックの出場権を獲得していたため、残りの百七十九人の選手が、二位でオリンピックの出場権を狙っていた。
 山本さんは「競技中は、無我無心で、点数もあとのことも気にせず、何も考えずに撃った。少しでも気持ちの迷いがあると、的から0・1コンマ、ズレるだけで、成績が変わってしまう。撃つことよりも無心になるほうが難しかった」と心境を語った。
 北京オリンピックに向けて「今まで通りやってきたことをやる。オリンピックでもその成果を出したい」と抱負を語った。
 「大会のお立ち台を降りたら、同部に参加していた日本人選手たちが、祝福しに来てくれたことが、すごく嬉しかった」と親密感を感じた。
 ふだんはジアデーマ市で歯科医をしている山本さん。週に二回、朝七時から四時間、十メートル距離の空気銃で練習している。家でも毎日同様の練習を反復しているが、五メートルの短い距離でも撃つ。
 山本さんは「北京にも出場したあとの目標は、二〇一二年のロンドン・オリンピックの出場」ともう一つ先の抱負も語った。