日系児童を違法雇用=派遣業者を再逮捕=浜松

2007年7月12日付け

 【静岡新聞】義務教育年齢期の日系ブラジル人少年少女四人を違法に雇用し工場に派遣していたとして、浜松中央署と県警外国人犯罪対策課は十一日、労働基準法違反の疑いでブラジル国籍、浜松市中区蜆塚、会社役員の容疑者(54)=労働者派遣法違反で逮捕済み=を再逮捕した。容疑者は容疑を認めている。同署などは同容疑者が経営する人材派遣業社(同市中区)による年少者雇用の実態解明を進める。
 調べでは、容疑者は平成十七年十一月から同十八年十二月の間、同市内に住む当時十三―十五歳のブラジル国籍の少年少女四人を、労働者として雇用して森町の食品製造会社に派遣し、製造業に従事させた疑い。
 四人は当時、市内の公立中学校やブラジル人学校に在籍しながら、同社に人材派遣登録をしたとみられる。工場での勤務日数は数日から百日程度で、朝から夕方か、夕方から午後十時ごろまでの時間帯で働いていたという。労働基準法は、国籍を問わず十五歳の誕生日を迎えた後、最初の三月三十一日を過ぎるまで工場などで雇用してはならないと定めている。