9カ国から教師30人=汎米研修、サンパウロ市で始まる

2007年7月20日付け

 第二十二回汎米日本語教師合同研修会(ブラジル日本語センター=谷広海理事長=主催、JICA後援)が、十七日、同センターで始まった。北はカナダから、南はアルゼンチンまで、九カ国から三十人の日本語教師が参加し、二十五日までの九日間、外国語としての日本語をいかに教授するか、基礎的な学習を積む。
 日本から専門の講師を迎え、各国持ち回りで行われてきた同講習会が、日本語センターで開催されるようになって四回目。ブラジルでの日本語教育の経験が評価されてのことだ。
 開講にあたり、武田幸子サンパウロ総領事館副領事は「各国と日本の架け橋をなっていただけるよう、期待しています」。野末雅彦JICAサンパウロ支所次長は、「汎米研修の重要性は、本部でも認識されている。互いの交流を通じ、得ることは多い」と、奨励の言葉を送った。
 ドミニカ、コロンビアからの教師参加は二年ぶりになる。ドミニカの島崎マリさん(一世)は「自分の勉強とともに、他の国の事情を知りたい。日本語教育のあり方を、二世の先生方にどう伝えていくのか、情報がほしい」と抱負を語る。
 去年初めて参加したベネズエラの田中マリーナさん(二世)は「教師としての土台を作りたい」と話し、日野小百合さん(一世)は「外国語として教えるのは難しい。全てを学んでいきたい」と意気込みをみせた。
 同センター事務局長の丹羽義和さんは「JICAの支援で交通費などが負担されている。遠方からの先生には、この研修が本当にいい機会になっている」と意義を述べた。