西徹氏

2007年7月28日付け

 バストス市長、ブラジル三重県人会長などをつとめた西徹さんが二十七日午前六時二十分、憩室炎のためサンタ・クルス病院で亡くなった。享年八十四歳。
 三重県熊野市出身。一九二九年、六歳で家族と渡伯し、サンパウロ州バストス移住地へ入植した。
 同地の青年団活動、野球の指導などに尽力。五五年にバストス市議会議員に初当選した。市議会議長などを経て五九年、帰化人として初めて同市長に当選し、六三年までつとめた。
 その後もサンパウロ州農業連盟理事、同連盟特別補佐官などの役職を歴任する一方、三重県熊野市とバストス、三重県とサンパウロ州、津市とオザスコの姉妹州県・市提携に尽力。三重県県民功労賞も受けた。九七年には日本政府から勲五等双光旭日章を受章。バストス名誉市民権のほか、〇二年にはサンパウロ名誉市民権を受けている。
 八六年から〇四年まで三重県人会長。ブラジル日本都道府県人会連合会副会長を長年つとめ、現在は同相談役。今年四月に体調を崩し、以後サンタ・クルス病院で治療を続けていた。
 通夜は二十七日にコンゴーニャス墓地で行われた。葬儀は二十八日午前十時から同墓地で行われる。