東西南北

2007年7月31日付け

 ブラジリア検察庁の職員は二五〇〇人いる。そのうち二五%は、下請け会社から送られた派遣職員。仕事はいっしょに机を並べて、よりたくさんのノルマを強要される。それなのに正門入り口と派遣用入り口が、別々にある。雨が降ると頭や服がぬれる。食事時間は正職員が先で派遣職員は後回し。メニューが豪華な日は量が足りない。日本就労の出稼ぎと同じ。
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 連邦総監督庁の調査によると、過去四年間に公務員一三四八人が懲戒免職処分を受けた。五日に四・一人が処分された計算。処分理由の三五%は、自身の立場を悪用した職務違反だという。
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 サンパウロ市西部スマレ区のパウロ六世大通りで二十七日午前二時ごろ、オートバイ専用車線を走っていたバイクに乗用車が猛スピードで衝突、大学生二人が即死した。乗用車の運転手はそのままひき逃げ。事故現場にナンバープレートのついた前部バンパーが残され、警察が持ち主を取調べたところ、持ち主は二十六日夜に車を盗まれたが二十七日朝にみつけ、盗難届も同日朝に出したと供述。しかし警察は、過失致死とひき逃げの疑いで書類送検。
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 専門家らは、二十年近く使用されているサンパウロ国際空港の滑走路も欠陥だらけと指摘。
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 事故を起こしたTAM航空機のブラックボックス分析で、離陸後の操縦レバー操作ミスの可能性が浮かび上がった。左レバーが逆噴射の位置のまま、右レバーが加速の位置に入ったため、左に反れて滑走路をオーバーしたという。「悪天候や滑走路が滑りやすい状態だったことが、パイロットに心理的影響を及ぼしたとも考えられる」と事故調査責任者。