デカセギ向け日本語速成塾=研修会で教師養成=3度目の閉校式

2007年8月7日付け

 ブラジル日本語センター(谷広海理事長)は、三回目となる、デカセギ向け短期日本語講座「速成塾」の教師研修会を七月二十八日から二日までの日程で開催した。オウリニョス、アラサツーバ、モジ、レジストロ、プレジデンテ・プルデンテなど、サンパウロ郊外の都市から十五人の日本語教師が参加し、同塾独自の教授法を学んだ。
 これまでに同センターで研修した速成塾の講座講師は、五十三人。すでに十五、六人の日本就労予定者が勉強を始めている。
 二日に行われた閉校式では、佐藤吉洸副理事長が「研究を始めて三年。血と汗と苦労をつぎ込んで作った教材です。これからは具体的指導法、方針を持って日本語の指導に励んでください」と激励の言葉を贈った。
 モジから参加した足立滋子教師は「すでに二人のデカセギ者を教えていますけど、速成塾の良さは一つのプログラムを終えて、修了証をもらえるところにあると思います」。
 公の場で使うことの出来る証書に需要があるが、日本語検定試験の四級に合格するためには少なくとも三年はかかると説明し、「速成塾のことは、一部のデカセギ者がすでに知っていて、私のところにも三人から問い合わせがきてます」と今後の指導に意気込みを語った。
 六十時間、三カ月で一千レアルという速成塾の授業料に対して、「高くて生徒がつかないのでは」という危惧も聞かれるが、佐藤副理事長は「いいものを提供すれば広がっていく」と、教材、指導方法に自信を見せ、理解を求めた。