大金賞にナジア・サッジさん=文協=大総合美術展受賞作決まる=3部門に約3百人が応募=10月文協ビルで開催

2007年8月10日付け

 サロン文協、美展、工芸展の合同展示会「大総合美術展」の選考会が七、八の両日に行なわれ、各展の受賞者と大金賞にナヂア・サッジさんの作品が選ばれた。二百九十九人、八百八作品が応募され、四百三十三作品が入選した。なお、今回の受賞作は来年、文協美術委員会主催で行われる日伯巡回展「ブラジル日本移民百年の歩み展」でも展示される予定。イナウグラソンは十月十日に文協ビル大サロンで行なわれ、展示期間は同ビル内で十一日から二十一日まで。
 「応募者からの熱気を感じました」――。今回初めて企画された「大総合美術展」には、例年の三展を合わせた応募者数を大きく上回る二百九十九人が出品。
 「百周年を機に日系美術界の力をアピールすることが一つの狙い」と話す豊田豊・同美術展委員長は、「日系、非日系半分くらいの応募者で年々レベルも上がってきている」と総評。 大金賞作品について、川上久子・工芸展委員長は、「非常に新しいスタイルかつ、こだわりを感じさせる作品」と高く評価し、本企画第一回大金賞に工芸作品が選ばれたことを喜んだ。
 各展の入賞者、審査員は次の通り。
    ▽   ▽
◎サロン文協
【金賞】=ミルトン・タカダ、【銀賞】=トシエ・今里、ロザナ・パスカレ、【銅賞】=カミラ・ペレイラ、ロジェリオ・デガキ、谷口康史、【奨励賞(八人)】=マチルジ・エザワ、ギルレル・ヴォン・プロッキ、ロウデス・サコタニ、エレナ・カルヴァリョーザ、アイルトン・ミヤザカ、マリア・ルイザ・エヂトレ、ルビ、ヒュン・チュル・シン。(選考委員=豊田豊、金子謙一、金子太郎、若林和男、楠野友繁、近藤敏、島袋アデマール、岡本アヤオ、吉沢太)
◎美展
 【金賞】=フミ・タギク、【銀賞】=マルザ・ファリアス、カルロ・ランジェル・デシナノ、【銅賞】=エベルト・ステフェン、マウリシオ・タキグチ、チヨコ・座嘉比、【奨励賞(六人)】=イチロウ・ササキ、ユミコ・キクチ、スエリ・サルリン、ロザリア・レネル、キヨノブ・タムラ、ツトム・クラモト。(選考委員=豊田豊、三浦義幸、中島岩雄、シェン・コン・ファンギ、金子謙一、小田エルザ、柴田イネス、酒井マチコ、五木田アヤコ)
◎工芸展
 【金賞】=ルシア・ロダ・マシエル、【銀賞】=カツエ・ヤスオカ、マリアンジェラ・アラゴン、【銅賞】=モリト・エビネ、カズコ・岩井、アンジェリカ・シオツキ、【奨励賞(十一人)】=ジュンコ・谷崎、ジラマル・タケダ、クリスチーナ・モンテイロ・チャイ、ニイネ・モリヤ、タカコ・ナカヤマ、マサコ・コガ、ジュンコ・マツイ、リカ・クルス、エライネ・ヌネス・デ・アギアル・ザネラ、アンドレ・シマンク、ジョアン・ハヤシ。(選考委員=川上久子、豊田豊、鈴木章子、中谷哲昇、サーラ・カロニ、生駒憲二郎、細井戸三枝)