児童生を中心に=サンパウロ日本人学校=きょう、40周年=カンポリンポ祭で記念式典=千人に迫った生徒数=日本企業の進出最盛期=現在は160人

2007年8月14日付け

 一九六七年八月十四日、ちょうど四十年前のきょう、日伯文化普及会(現・日伯文化連盟)の借り教室で始まった、サンパウロ日本人学校。七〇年代から八〇年代前半にかけては、千人弱の生徒を教育する場として賑わった。創立四十周年を迎える今年、「児童、生徒を中心に」をモットーに記念事業が進められている。八月は日本での夏休みにあたる休講のため、記念式典は九月二十二日、恒例のカンポリンポ祭で行う段取りだ。
 日本人学校は、サンパウロ市郊外、標高七百三十メートルの丘に広がる約十二万平方メートルの広い敷地に位置し、普通教室、理科室、音楽室、美術室、家庭科室、視聴覚室、図書室などを備えた校舎が建ち並ぶ。屋外には運動場、体育館、プールのほか、ブラジルならではのコーヒー園、バナナ園、小ジャングルもあり、自然豊かな環境が広がっている。
 「節目、節目のときには何かをして子供たちに『その時にここにいた』という、いい思い出を残してあげたいですね」と志佐光正校長。
 六七年に、二十八人の生徒から始まった同校は、ブラジルへの日本企業の進出ブームを受けて、生徒数は急増。八一年には千人近くの生徒を抱えていたが、進出企業の撤退とともに、また生徒数も減少。現在は百六十人強の生徒が通っている。
 「年間を通しての四十周年」とし、年中行事を「四十周年記念」と名付けて、「自分達の学校を思う気持ち、意識を高めながら祭りを迎えてもらいたい」。
 カンポリンポ祭では、記念式典、模擬店や舞台などに加え、「四十年を振り返るような内容も入れられれば」と志佐校長は望むが、「考えているのは児童、生徒ですから」と留保。
 記念品として、デザインを生徒に公募して決めたTシャツと、学校の全影、集合写真を載せた下敷きを配布する予定で、現在最終調査中だ。教育活動の充実を目指し、パソコン教室の充実も図る。
 志佐校長は「ここで体験できることは出来る限りさせてあげたい」と話し、「多くのご協力があって計画の見通しはつきました」とうれしそうに報告した。
 今年の祭りのテーマは「夢・希望 ブラジル・日本・世界を開く」。ブラジルのこと、日本のことを学び、世界で活躍する人材が生まれることを期待している。