コラム 樹海

ニッケイ新聞 2007年10月18日付け

 近ごろの日本は「痴漢」がやたらに多い。新聞などでは、猥褻な行為とか婦女子に暴行の記事が毎日のように掲載されるし、18歳かの少年は若い主婦を殺害してから自らの性欲の捌け口にする凌辱をしながら裁判では、安倍とかいう弁護士が「無罪」を主張しているそうだ。雑誌「正論」で産経新聞の名コラムニシトだった石井英夫氏が、「正義」を掲げる安倍好弘弁護士を痛罵しているが、真に悪徳弁護士の跋扈には頭が痛い▼しかも―困ったことに、痴漢になるのが大学教授とか警察官や学校の先生がたくさんいる。元早稲田大学教授の植草一秀被告にいたっては、走行中の電車内で女子高生のスカ―トに手を入れ下半身を触ったので逮捕された。この元教授は、学生に何を教えていたのか知らないが、2004年にも、女子高生のスカ―ト内を手鏡で覗こうとして現行犯逮捕され罰金刑。それなのに―今回も裁判では「無罪」を述べる破廉恥さである▼尤も―東京地裁は厳しい。東大で金融論や経済を学んだ元教授に4ヵ月懲役の判決である。執行猶予なしであり、冷たい獄舎での暮らしが始まる。「少女買春」もある。北海道の某教頭が13か14歳の少女に数万円払って児童買春して警察に捕まり話題になった。こんなふしだらな教頭センセイに教わった生徒らが、なんともかわいそうではないか▼こんなに「痴漢」と「買春」が大手を振っているのでは、高校1年の生徒で「性経験あり」が35%も、当たり前なのかもしれない。高校2年が52%、高校3年生になると71%に急増する。我がニッポンも卑猥な列島になったものだ。(遯)