徴兵で国境警備した同士=涙もある50年ぶりの再会

ニッケイ新聞 2007年11月17日付け

 アダマンチーナ市から五十年前の一九五七年、徴兵制度によって召集され、ブラジル陸軍国境警備第二部隊(セグンダ・バターリャ・フロンテイラ)に所属していた日系人たちが、久し振りの再会を果たした。
 去る十月二十日、午後一時からニッケイ・パラセホテルで会合が行われた。同市から十七人(現在十三人生存)が徴兵されたのだが、今回集まったのは野村昭夫さん、平島英毅さん、木口宣生さん、田中嵩彰さん、山田隆盛さん、坪野吉仁さん、伊井良人さんの七人。
 定刻になると、本人や家族が集まってきた。五十年ぶりの再会になる人たちもいて、涙ながらに肩を叩き合いながら喜ぶ姿があった。
 坪野さんは「十九歳の時に、喧嘩もしながら共同生活を過ごしたことは忘れらない思い出。平島さんから電話がかかってきた時、誰だと思った」と再会時の話しを話した。「日本語で話ができたのが良かった」とありがたみを語った。
 また、木口さんは「恋人から連絡がなくて周囲から冷やかされた」と当時を思い出しながら話した。
 最後には昼食を取りながら、話しが尽きない様子で談笑が続いた。世話役の平島さんは「去年から再会の計画をしていて、今年実現した。久しぶりの再会にもなって嬉しかった」顔を綻ばせた。