コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2007年12月27日付け

 JICA(国際協力機構)とサンパウロ州軍警が協力して行っている、地域警察活動プロジェクトへの、協力期間が終りに近づいてきた。七日に行われたモデル交番の進捗・定着度合いの視察では、日本から関係者が来伯し、三年間でどのように変化したかの調査を行った。
 関係者たちは厳しい目で現在の交番状況を見極めていく。モデル交番導入から僅か三年のブラジルと、百年以上の歴史を持つ日本とでは、定着度合いは雲泥の差だ。しかし、関係者は一年前と比べると格段に定着度は増しているし、書類作成などの仕事も問題なくこなしている、と好評価だ。
 将来はサンパウロ州内にある軍警の交番二百四十ヵ所全てをモデル交番のようにしたい、と軍警関係者は希望を抱く。モデル交番は選りすぐりの精鋭たちだけで構成されているために、他地域の交番署員の人材育成が課題になるだろう。(坂)