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大耳小耳

ニッケイ新聞 2008年1月8日付け

 サンパウロ州プレジデンテ・プルデンテでも新年会で教育勅語が奉読されているが、三十以上の文協が加盟する聖南西文化体育連合会内では、「唯一ではないか」と話すイタペセリカ・ダ・セーラ文協の谷川清徳相談役。日本語教育が禁止された時代、夜中に山中の炭焼き小屋に机や椅子を運び、日本語を学んだ。若い世代に教育勅語を伝えるため、ポ語に訳したいと考えているが、「意味を完全に伝えられるかどうか」と思案顔。
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 四十七回目を迎えた藤間流「踊り初めの会」。今年の来場は約八百人、一階奥、二階席には空席も見られた。「四、五年前までは席がなく地べたに座って観る人も多かったけど、ここ数年は空席が目立っている」と関係者は悲しげな様子。最近では非日系の来場者が増えてきているが、全体の来場者数は減ってきているという。日本文化の浸透を喜びつつも、日系人の関心の薄れに寂しい気も。また当日は、四人の男性出演者のうち、三人までが非日系のブラジル人。見事な舞に驚かされた。

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