太鼓協会=簔輪シニアの娘真弥さん=父とともに指導にあたる

ニッケイ新聞 2008年2月19日付け

 ブラジル太鼓協会(矢野ペードロ会長)で太鼓指導を行っている簔輪敏奏JICAシニアボランティアの随伴家族として、娘の簔輪真弥さん(21、宮崎)が一月十一日に来伯し、簔輪シニアの補助員として指導にあたっている。
 真弥さんは、日本では短期大学で保育士の勉強をしていた。また、地元チームの串間くるみ太鼓で、宮崎を中心にイベントやワークショップを行っていた。
 小さい頃から常に太鼓の音を耳にしていたために「子守り歌代わりに聞いていた」。家族全員で太鼓をやっていた影響で、真弥さん自身も四歳から太鼓を叩きはじめた。
 「昔は、土日に休みがなくて友達とも遊べなかったから太鼓が嫌いになったこともあった」が、「今では(太鼓は)なくてはならないもの」という。
 「ブラジルの子どもたちは太鼓が大好きで熱心に練習しています。日本は先生がいて当たり前と思っているところが違う。でも、けじめになると日本の方が上」と、日本とブラジルの状況の違いを話した。
 現在は、「ポルトガル語で説明ができないので、通訳を介しての説明だからきちんと伝わっているか不安」という真弥さん。
 簔輪シニアの任期が終わる来年まで滞在し、指導にあたる予定。「太鼓は人生の一部で生活の一部。将来は太鼓で生活していきたい」と将来への希望を語った。