大耳小耳

ニッケイ新聞 2008年2月21日付け

 笠戸丸移民が掲げた日の丸を百年にわたって保存していた宮城家。以前にも第一回移民が持参した三線が〃発見〃されたが、その物持ちの良さに驚かされる。宮城家からはこのほか、加那氏がサントスでタクシー運転手をしていた当時の運転免許証や、日本人が敵性国民とされていた四四年当時に使用していた移動許可証などの資料も提供されている。中には馬車の免許証という珍しいものも。記念誌編集に向けた資料提供の呼びかけは六月まで。事務局によれば、資料を持参する人たちもあるなど、徐々に反応が出てきているようだ。
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 日本の警察庁が先日、昨年度の「薬物・銃器情勢」を発表した。統計によれば、薬物事犯(覚せい剤、大麻、あへん等)で検挙されたブラジル国籍者は百六十四人。一昨年の百七十九人から十五人減少したが、二番目のイラン(百五人)、フィリピン(八十三人)と比べても依然飛びぬけて多い。ブラジル国籍では覚せい剤、続いて大麻での検挙が大半を占める。営利犯は少なく、九割が単純所持・使用の罪だという。ブラジル人が「お客さん」になっているということか。