レーザー手術での矯正=商議所昼食会=飛田医師「眼」を語る

ニッケイ新聞 2008年2月22日付け

 ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)の定例昼食会が十五日、サンパウロ市内のホテルで開かれ、サンタ・カーザ医科大学助教授で慶応大学博士課程在学中の飛田雄史リチャード眼科医が、「近視、乱視、遠視の矯正レーザー手術について」と題して講演した、約九十人の参加者は熱心に話を聞いていた。
 同医師は、遠視や乱視、近視の視界の違いをパワーポイントで比較しながら説明。近視は網膜の前で、遠視は網膜の後ろにピントがくるためとした。また老眼には近視的老眼、遠視的老眼などがあり、水晶体のレンズの調整力が年齢とともに劣化して発生すると話した。
 また老眼矯正には水晶体をとってレンズを入れる手術があるが「まだお奨めできない」。矯正レーザー手術に関しても、「アメリカでは視力矯正を自宅でできるキットが四百ドルほどで売られたことがあったが危険。信用できる医者に相談してほしい」と述べた。
 視力矯正の手術には、角膜の形を加工するレーシックと呼ばれる手法などがあると紹介。講演後、同医師は同手術の一般的な費用について、「検査費などを含めて片目で最低千三百レアルほど。近視や乱視の状態など目の状態で変わるが、両目で三千レアル前後はかかると思う」と語った。
 また手術を受けるには、日本人は角膜の形がしっかりと固定される二十四歳前後から、ブラジル人は二十歳からが目安で、「関心のある人はまず眼科で相談して欲しい」と話した。
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 このほか各日系団体の代表者らがそれぞれの事業を説明するスピーチをおこなった。
 松尾治百周年協会執行委員長は、「新聞紙上などで百周年協会は何をしているんだと言われています」とあいさつ。同協会の各記念事業の概要を説明し、「協会の口座にはまだ百万レアルしか集まっていない」と述べ、「今後も皆様の会社にお願いにあがらせて頂きます」と話した。
 続いてサンタクルス病院の横田パウロ理事長、文協拡充委員会から田中エミリアさんと山下リジアさん、さらに三月九日サンパウロ市SESCヴィラ・マリアナで公演するタンゴ歌手冴木杏奈さんのマネージャー、津本美紀江さんらが三分間スピーチを行い、それぞれの事業内容などを説明した。