テノール歌手田中さん=今年もドミンゴ・コンサートに=南米の国々が大好き

ニッケイ新聞 2008年2月28日付け

 第三十七回ドミンゴ・コンサート(文協音楽委員会主催)は、日本からテノール歌手田中公道さんを迎え、三月九日午前十一時から、文協ビル小講堂で開催される。田中さんの来伯は、十年間で五回目。〃南米大好き人間〃の田中さんは、南米にやってくれば、かならず何カ国かを訪問、美声を披露している。
 今年七十一歳。五年前の南米訪問では五万キロ余りを四十五日間で飛び、十六回ステージに立った。ボリビアのラパス市立劇場では酸欠、筋肉疲労のため、歌唱を中断したことがあった。しかし、聴衆は続行を熱望、それに応えて、休憩をとったあと、曲目をかえて再度歌い、自身聴衆ともに感激を極めたことがあった。
 今回は、文協音楽委員会の要望に応えて特に文協コンサートのために来伯した。二十五日午前、夫人とともに来社「日本移民百周年の記念すべき年、催しに関われて幸せです」と語った。
 九日は、プッチーニ、日本の歌曲(荒城の月、誰もいない海など)、カンツオーネをあわせて八曲歌う。入場は無料だが、保存できる食品一キロを持参してほしい、と呼びかけている。これは、文協の名称(文化福祉協会)に沿った事業を進めるための一環。