コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年4月16日付け

 日本では入学式のシーズンが過ぎた頃。今年もたくさんのブラジル人子弟が小学校の門をくぐったことだろう。
 工業団地に近い栃木県真岡西小学校では新入生を含め百人が外国籍児童、という毎日新聞の記事が目に止まった。単純に考えても一学年十六人。多くはブラジル、南米系子弟と想像される。
 年々増加を続ける在日ブラジル人。幼少時に訪日、または日本で生まれた子供たちが、日本語で育ち、次々と日本の学校に入学している。その何割かは、この先もずっと日本に住み続けるかもしれない。
 十年、十五年後、今年入学したブラジル人子弟が高校、大学を卒業する頃、在日ブラジル人は日本の社会の中でどのような存在になっているだろう。日本、ブラジル、そして日系社会の側にも、そこまで見据えた現在の対応が求められているように思う。     (ま)