東西南北

ニッケイ新聞 2008年4月29日付け

 二十三日夜、リオ市内で、TVグローボ局の番組担当者を装った二組の夫婦が生後二十九日の赤ちゃんを連れ出すという事件があったが、二十五日に、匿名の通報を受けた警察が赤ちゃんを保護するとともに、夫婦一組を含む犯人三人を逮捕。二日ぶりに我が子と対面した親もさることながら、担当した警察署の警部が感動の余り、「警察官として四二年働いてきたが、これでもう退職してもいい」といったとか。
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 空気が乾燥する時期に入った。呼吸器系疾患や、目のかゆみ、皮膚の乾燥など、これから数カ月間は注意が必要になる。大気中の湿度も三〇%台にまで下がっており、セキや鼻水などの症状で小児科に運び込まれる子供の数も五〇%ほど増えている。サンパウロ市での三月の車の販売は昨年の月平均を大幅に上回ったというが、渋滞に大気汚染で泣きたい所に、大気の乾燥。運動する時などは、気温とともに湿度にも気をつけて。
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 二十六日から二十七日にかけてもたれたサンパウロ市のヴィラーダ・クルトゥラウには、四〇〇万人を超える人が集まったという。ラップ・ダンスのコーナーには四歳の男の子が参加してその踊りっぷりで衆目を集めたとも。歌、踊り、空中アクロバットなど、大人も子供も楽しんだ様子。
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 先週のサンパウロ州沖地震では、原子力発電所の安全や津波の発生も心配されたが、何事もなく済んだ。一方、世界的な食糧危機は国連によれば、静かな津波。ブラジルは価格統制のために米の輸出制限をするというが、世界の食糧庫の名が泣くとの声も。