観光省が百年メダル発行=マルタ大臣が日系を顕彰

ニッケイ新聞 2008年5月6日付け

 マルタ・スプリシー観光大臣は、日伯関係緊密化に貢献した日本人、日系人を対象に記念メダルを発行することを四月三十日、サンパウロ市内の大統領事務局で発表、調印式を行なった。日系宝石店「ローザ・オオクボ」(桑原マリオ代表)のプロジェクトを受けたもの。
 分野は問わず、申請されたものを観光省内で審査、選考を行なうもので九月に授賞式を予定、約百人への授賞が検討されているという。
 あいさつに立ったマルタ大臣は、「良好な日伯関係を築くために尽力した人々を顕彰したい」と同メダルの設立を喜びながら、「サンパウロ市長時代に日系社会が強い結束を持っていることを感じた」などと話した。
 「日本料理が好きなことや日系人の友人も多い」ことで個人的な話にも触れながら、「ブラジルをよくするために奮闘してきた人々の働きを忘れることはない」と観光省の考えを明確にした。
 続けて、観光省がローランジャで皇太子殿下を迎えて開園式が行なわれる「夢テーマパーク」やマリンガの日本庭園に協力していることも強調、年内にブラジルを訪れる日本からの観光客に対し、記念品を贈呈するプロジェクトがあることも明らかにした。
 メダル設立を発案した桑原代表は、「顕彰するだけでなく、歴史のなかで埋もれている人を探し出す意味でも非常に意義がある」と話し、マルタ大臣に感謝の言葉を述べた。
 会場には、野村アウレリオ、羽藤ジョージ両サンパウロ市議を始めとする多くの関係者が出席した。