東西南北

ニッケイ新聞 2008年5月14日付け

 サンパウロ市では、バスのモニター制度が始まり、パネルやサイトでバスの運行状態がわかるように。初日は、十九~二十時の間、十あるバス幹線道路中、七つが時速十一キロ以下で走行。時速二キロ以下のノロノロ運転のバスもあったが、十五時三分前に三分で到着と知らされたバスが、十五時の情報では七分ほど遅れるとの予想に変わり、実際には六分で通過といった具合で報告が入る。初日のモニターパネル設置は十六のターミナルだけだったが、今後はもっと充実されている見込み。
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 十二日、サンパウロ州タウバテ市の主婦が子ども二人を学校に送ろうと車で出かけたところ、バイクに乗った二人組みに襲われた。賊の一人がバイクから降り、何も言わずに発砲。三発を浴びた主婦は、怪我も省みず車を動かそうとしたが、力尽きて隣家の車庫に突っ込み、死亡した。主婦の甥が麻薬に関係して捕まっていた間は平穏だったが、その後は、家の前に爆弾を投げ込まれたり脅迫されたりしていたという。犯人は発砲後すぐに逃亡。まだ捕まっていない。
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 サンパウロ市で、失業中の男性が電線を盗んで売り払おうと電柱に登り、感電。体の三〇%を火傷し、入院中という。高圧電線をつかんだ右腕は切断となる可能性もあるというが、子どもたちに母の日のプレゼントを買わせる金を作ろうしたとのこと。我が子のいない母の日を過ごしたイザベラちゃんの母といい、切なさに胸の痛む五月。
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 六十歳以上対象の風邪の予防注射は十六日まで延長。未接種の方は保健所などへ。