研修生が帰国報告=和歌山県人会連合会=「母県の人達温かかった」

ニッケイ新聞 2008年5月20日付け

 和歌山県人会連合会(木原好規会長)は、四月二十日、訪日研修生の帰国報告会と〇八年度イタニャエン・ピクニックの慰労会を同連合会会館で開催した。連休にも関わらず、約五十人が参加した。
 毎年、研修生の帰国報告会と送迎会を一緒に開催するのだが、今年度から研修制度が打ち切られたために、今回は帰国報告会のみだった。
 木原会長は開会のあいさつで「今年は研修生が止まって送別会が行えない。〇九年からは別の形で再開することを検討している。研修だけでなく別の形で交流を続けたい」と語った。
 今回は、婦人部は和歌山の郷土料理の鯛寿司、海老、マンジューバ、マグロ、サーモンなどの寿司、天ぷら、柚子入りおすまし、サラダ、キュウリの漬物などが用意した。
 今回帰国したのは、鈴木マリオ健一さん(26、三世)、南エリアーネ恵美さん(24、三世)、鈴木ノエミさん(33、三世)の三人。
 鈴木さんは、WBS和歌山放送で六カ月間の研修を行い、ラジオの勉強、技術、話し方などを中心に学んだ。「和歌山県人の優しさや温かさなどは最高だった。今回の研修は忘れることのできないものになった」と嬉しそうだった。
 南さんは、和歌山市内の株式会社岡本設計で六カ月間研修。内容は、住宅設計、工事現場の視察、モデルハウス見学などが中心だった。「忙しかったけど、楽しい思い出になった。祖父母の郷里を訪れて感激した。日本文化や習慣を直に学べてよかった」と高揚していた。
 和歌山市内の橋本病院で研修した鈴木さんは、病院内の施設について学んだ。「良き同僚にも恵まれ、楽しい研修を送ることができた。仕事でもプライベートでも成長でき、忘れることのできないものになった」と振り返った。