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東西南北

ニッケイ新聞 2008年5月30日付け

 奴隷労働ほどではなくても、労働時間短縮は労働者の夢の一つ。二十八日のサンパウロ市では、週四十時間労働を訴える労働組合員たちが、市内中心部や開通したばかりのオタヴィオ・フリアス・デ・オリヴェイラ橋に結集。橋は人で埋め尽くされ、交通は完全に遮断された。サンパウロ州では同日、その他の三十二の市でも同様の集会が持たれ
たという。
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 二十八日から、イザベラちゃんの父親と継母に対する裁判所での審問開始。継母は、取調べ中に、父親の犯行を認める発言をするよう圧力をかけられたと発言し、父親も、取調官が冷血漢、殺人者といった言葉でなじったと。弁護人からの要請で現場検証記録を分析した鑑定人は、夫妻は無実との反証を提出。真実はどこに?
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 連休や休暇の時期ではないが、六月以降米国内を旅行する人は、荷物への料金分の費用を余分に用意する必要が出てきた。アメリカン・エアラインが口火を切る形のようだが、国内便の乗客の荷物はすべて料金徴収の対象となる。デルタ航空も同様の対策を検討中とのことで、国際的な原油価格の高騰が、空の旅の経費を吊り上げ始めた。トランクを大きくして数を減らすか、荷物を減らすか。それとも旅の取り止めか。
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 今月始めからサンパウロ市の地下鉄四駅で、日本のような押し込み担当者を配置。ラッシュ時に手袋をはめ、扉が閉まり易いように押し込むが、接触をなるべく避けようと工夫しているとか。二十八日にはまた止まったりした地下鉄。ストがなくなったのがせめてもの慰め。

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