コラム オーリャ!

ニッケイ新聞 2008年5月30日付け

 リオのブラジル銀行で現在実施されている『日本展』。開幕前の準備に向かう茶道裏千家、ブラジル生け花協会の皆さんに同行した。
 晴れた日曜日の朝にリベルダーデを出発。バスは州境を越え、順調に進んでいたのだが、警察署前で検問が行なわれた。
 全員が身分証明書を提出、関係書類を持っていっても埒があかない。その日のうちに会場の準備を考えていた関係者の焦りが見え始めた頃、「荷物を下ろして検査する」と言い始めた。
 理由はない。つまり、遠まわしに金銭を要求しているわけだ。以前、パラグアイの禁輸品を積んだイグアスからのバスで同様の経験をしたが、今回は日伯友好のイベントに向かう途中だっただけに、思わずため息がでた。
 来月、日本から多くの訪問者が訪れる。嫌な思いをせずにブラジルを好きになって帰って欲しいと願うばかりだ。(剛)