「二世は現在の日本人より日本人っぽい」=サンパウロ市で外務省研修生OB会=原田さん=日本文化の影響語る=ラ米各国から40人

ニッケイ新聞 2008年6月14日付け

 外務省研修生OB会(木多喜八郎会長)が、去る五月二十八日から三十日まで、文協ビル内で開催していた「第十一回ラテンアメリカ会議」。アルゼンチン、ペルー、国内ベレン、サンパウロなどから四十人が訪れた。テーマに沿った演題で原田清氏が講演、「ブラジルの日系二世は、現在の日本人より日本人っぽい」と述べた。
 二十九日午前、貴賓室で行われた開会式は、文協コーラス隊による日伯両国歌演奏、黙祷に続いて、木多会長は「ラテンアメリカやブラジル国内から集まって、外務省研修生OB会を開催できることは嬉しい。今年は百周年だから移民について勉強したい」とあいさつした。
 その他、上原幸啓文協会長、西林万寿夫在サンパウロ総領事、野村アウレリオサンパウロ市市議などがあいさつを行った。
 会議のテーマは「日本の伝統と文化が社会に及ぼす影響」。これにあわせて、弁護士の原田清氏が講演会を行った。
 原田氏は、一九〇八年に笠戸丸移民が到着したことから話し始め、日本移民は教育に力を入れ、正直で尊敬される人たちであることを強調した。また、ブラジルの日系社会では、六世まで誕生していることを付け加えた。
 百年経った現在では、ブラジルに日本庭園、空手、柔道、折り紙、着物、カラオケ、漫画など様々な日本文化が根付いていることも語った。
 最後に「二世の日系人は、現在の日本人より日本人っぽい」と締め括った。
 三十日の夜には、ニッケイ・パラセ・ホテルで夕食会を開催した。夕食会では、新役員が発表され、桂川富男氏が会長に就任した。
 新役員は次の通り(敬称略)。
 会長=桂川富男、副会長=ルイス・アオヤマ、第一書記=ライムンド・リエゾノ、第二書記=オスカー・ウルシバタ、第一会計=イズム・ホンダ、第二会計=ジョルジ・ソトツカ、イベント理事=ルイス・サンダ、文化理事=原田清、会計理事=アルマンド・キハラ。