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リオで全伯日本語学会=320人参加し、成功裡に

ニッケイ新聞 2008年9月5日付け

 去る八月二十八日、二十九日の両日にわたり、「日本学知見のあゆみとゆくえ―ブラジルへの日本移民百周年記念」と題して、「第十九回全ブラジル日本語・日本文学・日本文化教師学会および第六回国際日本研究学会(冨永由美子・学会責任者)」がリオ連邦大学文学部で開催された。三百二十人の参加者を得て成功裡に終了した。
 金田一秀穂教授(杏林大学)による「日本語と日本文化」、大井田義彰教授(東京学芸大学)による「田山花袋の文学」、立花れい子教授(ペンシルベニア大学)による「日本文学:多義性と多様性」の講演のほか、堀坂浩太郎教授(上智大学)、アレシャンドレ・ウエハラ教授(リオブランコ大学)、松原モラエス礼子助教授(サンパウロ大学)、マリレイラ・フランコ・イノウエ教授(リオデジャネイロ連邦大学)参加の、「ブラジルへの日本移民の所産」というテーマでのラウンドテーブルがあった。
 また、岡アルナルド正人氏(JBC)、アンナ・クリスティーナ・ゴンサーベル氏(サンパウロ大学)の、「アニメ、まんが、日本文化」についてのラウンドテーブルもあり、参加者の興味をひいた。
 「日本語教育とコミュニティ―自律性と協働性―」というパネル発表では、佐々木倫子教授(桜美林大学)ほか、白頭宏美(桜美林大学非常勤講師)、奥谷規子(元JICA日系社会シニアボランティア)、水馬京子(バストス・バンビ日本語学校教員)さんが参加し、日本語教育の指導法に新しい光を与えた。
 そのほか、自由研究発表五十本、ポスター発表が七本と非常に盛大な学会となった。
 今回の研究会を終えて責任者の冨永さんは「このようなインターナショナル学会は教育者・研究者・学習者にとって、非常に有意義なことだった。多くの方たちからの力強いご支援とあたたかいご指導をいただけたことが本学会成功の要因だったと心から感謝しています」と感想を語った。

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